手術について[OPERATION]

当院における痔核手術の方法

痔核根治術(痔核を完全切除する方法) ⇒ 16日入院

  • まず腰椎麻酔(下半身麻酔)で痛みをなくす。
  • 痔核を最新型機器にて完全切除するため再発率は0.5%以下であるが痔核の流入動脈が切除されるため術後出血のリスクが1%前後あり出血する可能性の高い16日入院が必要となります。
    詳しく説明すると、最新機器で切除された流入動脈の断面はシーリングと言って血管断面が強力なシールで貼り付けられたように閉鎖されるが、切除された動脈が露出した状態のため、排便の刺激でシールがはがれ出血する可能性があります。傷口の肉芽形成(創部の再生)が進み手術後14日で露出された動脈は肉芽に覆われるため、それ以降は大きな出血がほぼなくなるため退院可能となります。
  • 昔から行われている確立された手術方法で、当院独自に改良を加え、より安全で再発率の低い確実なものとなります。
痔核根治術

ALTA併用療法(半分切除、半分ALTA) ⇒ 8日入院

  • まず腰椎麻酔(下半身麻酔)で痛みをなくす。
  • 痔核を最新機器にて半分(歯状線まで)切除し奥の残った部分にALTA注射で固めます。ALTAとはアルミニウムカリウムタンニン酸という物質で内痔核硬化療法という手術方法で使用されるものです。痔核に注射すると硬化し痔核が縮小します。この手術法は平成30年から保険適応となったもので長期成績がないため正確な再発率は不明であるが、おそらく再発率は10%前後であると予想されます。利点は痔核の流入動脈があまり切除されないため術後出血を起こしにくく、そのため8日入院の手術となっています。
痔核根治術

当院における痔瘻根治手術の方法

痔核根治術(痔核を完全切除する方法) ⇒ 16日入院

  • まず腰椎麻酔(下半身麻酔)で痛みをなくす。
  • 肛門括約筋をできるだけ傷つけないようにして痔瘻の瘻管(化膿するトンネル状の管)を最新機器にてすべて切除します。複雑化したものや深い痔瘻であれば肛門括約筋障害が起こりにくいシートン法と言われるゴムで結紮する方法を組み合わせます。そして手術創を開放創とし術後に痔瘻創の管理をしっかり行います。そのため開放創に頻回にガーゼ交換が必要で、再発防止の処置を施すため通常で16日入院が必要となります。この手術法は、再発率は0.2%です。
  • 肛門括約筋をできるだけ傷つけないようにして痔瘻の瘻管(化膿するトンネル状の管)を最新機器にて切除し創部を縫合閉鎖する。閉鎖することで創部の管理が容易なため8日間入院となりますが、再発率は5%です。
痔核根治術

腰椎麻酔で手術を受けられる方へ

経過 入院日 入院1日目(手術前) 入院1日目(手術後)
治療処置 手術部位の毛剃り
  • ・AM8時頃、排便を促す坐薬を入れます。
  • ・持続点滴をします。
  • ・創及び、全身状態の観察
  • ・気分不良時はすぐにお知らせください。
内服 持参薬の確認 お薬について薬剤師が説明します。
看護 入院までの経過をお聴きします。 体温、血圧、脈を測定します。 腰椎麻酔副作用防止のため定期的に体温、血圧、脈を測定します。
※モニター装着
安静度
  • ・制限なし
  • ・入院中は節煙を心掛けましょう
  • 終日禁煙
  • ・歩いて手術室に行きます。
  • ・術後、ストレッチャーにて帰室
  • ・術後、麻酔が醒めるまで(3時間)ベッド上安静
  • ・今日は座らずに過ごしましょう
排泄 排便を促す坐薬を挿入後、20分くらい経ってから、トイレに行き排便します。 ※術後、麻酔が醒めて歩けるようになるまで尿器使用
清潔 毛剃り後、入浴 シャワー/入浴できません。
食事 手術食(お粥) 朝より絶飲食になります。
昼食は術後の状況を見て配膳します。
説明
  • ・病院内の説明をします。
  • ・手術前の説明があります。
  • ・入院中に、何かお困り事、相談等ございましたら相談窓口担当者に御相談ください。
  • ・手術後、止血用のガーゼが挿入されます。(排便時に自然に排出されます。抜かないで下さい)
  • ・当てガーゼが汚れた時はお知らせください。
経過 術後1日目~ 退院前~退院日
治療処置 ・医師の診察、またはガーゼ交換
・20時頃ガーゼ交換
検査 医師の指示により術後7~10日目に採血があります。
(前日にお知らせします。)
内服注射 退院時に薬が処方されます。
入院中に服用されている薬
(下剤・整腸剤・鎮痛剤)をご希望の方は、お知らせ下さい。
安静度
  • ・頭痛、気分不良時は、すぐにお知らせください。お尻が痛くなければ食事時など短時間から座ることができます。
    (長時間は控えてください)
  • ※外出、外泊は医師の許可が必要となります。
排泄
  • ※最初の排便は流さずにトイレの呼出しボタンを押してお知らせください。
  • 排便は5分以内に済ませるようにしましょう。
  • ※排便後ペーパー又は水コットンで拭いて創を清潔に保ちましょう。
清潔
  • ・術後2日間は清拭タオルをお渡しします。
  • ・初めての排便後、異常無く医師の許可があればシャワー浴から可能。
  • ・洗髪は体調が良ければ洗濯室にて可能。
  • ・シャワー、入浴前にはペーパー又は水コットンで拭いて入りましょう。
食事 米飯
※病状によっては特別食
説明 ※大腸カメラは予約制になっています。
御希望の方は、看護師にお知らせください。
  • ・退院2日前に概算をお知らせします。
  • ・退院後の生活についてご不明な点がございましたら御相談ください。

お大事にしてください。

経過 入院日
治療処置 手術部位の毛剃り
内服注射 持参薬の確認
看護 入院までの経過をお聴きします。
安静度
  • ・制限なし
  • ・入院中は節煙を心掛けましょう
排泄
清潔 毛剃り後、入浴
食事 手術食(お粥)
説明
  • ・病院内の説明をします。
  • ・手術前の説明があります。
  • ・入院中に、何かお困り事、相談等ございましたら相談窓口担当者に御相談ください。
経過 入院1日目(手術前)
治療処置
  • ・AM8時頃、排便を促す坐薬を入れます。
  • ・持続点滴をします。
内服注射 お薬について薬剤師が説明します。
看護 体温、血圧、脈を測定します。
安静度
  • 終日禁煙
  • ・歩いて手術室に行きます。
排泄 排便を促す坐薬を挿入後、20分くらい経ってから、トイレに行き排便します。
清潔 シャワー/入浴できません。
食事 朝より絶飲食になります。
昼食は術後の状況を見て配膳します。
説明
  • ・病院内の説明をします。
  • ・手術前の説明があります。
  • ・入院中に、何かお困り事、相談等ございましたら相談窓口担当者に御相談ください。
経過 入院1日目(手術後)
治療処置
  • ・創及び、全身状態の観察
  • ・気分不良時はすぐにお知らせください。
内服
看護 腰椎麻酔副作用防止のため定期的に体温、血圧、脈を測定します。
※モニター装着
安静度
  • ・術後、ストレッチャーにて帰室
  • ・術後、麻酔が醒めるまで(3時間)ベッド上安静
  • ・今日は座らずに過ごしましょう
排泄 ※術後、麻酔が醒めて歩けるようになるまで尿器使用
清潔 シャワー/入浴できません。
食事 朝より絶飲食になります。
昼食は術後の状況を見て配膳します。
説明
  • ・手術後、止血用のガーゼが挿入されます。(排便時に自然に排出されます。抜かないで下さい)
  • ・当てガーゼが汚れた時はお知らせください。
経過 術後1日目~
治療処置 ・医師の診察、またはガーゼ交換
・20時頃ガーゼ交換
検査
内服注射
安静度
  • ・頭痛、気分不良時は、すぐにお知らせください。お尻が痛くなければ食事時など短時間から座ることができます。
    (長時間は控えてください)
  • ※外出、外泊は医師の許可が必要となります。
排泄
  • ※最初の排便は流さずにトイレの呼出しボタンを押してお知らせください。
  • 排便は5分以内に済ませるようにしましょう。
  • ※排便後ペーパー又は水コットンで拭いて創を清潔に保ちましょう。
清潔
  • ・術後2日間は清拭タオルをお渡しします。
  • ・初めての排便後、異常無く医師の許可があればシャワー浴から可能。
  • ・洗髪は体調が良ければ洗濯室にて可能。
  • ・シャワー、入浴前にはペーパー又は水コットンで拭いて入りましょう。
食事 米飯
※病状によっては特別食
説明 ※大腸カメラは予約制になっています。
御希望の方は、看護師にお知らせください。
経過 退院前~退院日
治療処置 ・医師の診察、またはガーゼ交換
・20時頃ガーゼ交換
検査 医師の指示により術後7~10日目に採血があります。
(前日にお知らせします。)
内服注射 退院時に薬が処方されます。
入院中に服用されている薬
(下剤・整腸剤・鎮痛剤)をご希望の方は、お知らせ下さい。
安静度
排泄
清潔
  • ・術後2日間は清拭タオルをお渡しします。
  • ・初めての排便後、異常無く医師の許可があればシャワー浴から可能。
  • ・洗髪は体調が良ければ洗濯室にて可能。
  • ・シャワー、入浴前にはペーパー又は水コットンで拭いて入りましょう。
食事
説明
  • ・退院2日前に概算をお知らせします。
  • ・退院後の生活についてご不明な点がございましたら御相談ください。

お大事にしてください。

よくある質問と回答

  • 便にまだ血液が付くが大丈夫ですか。
    傷がある間は血液が付きます。退院後もしばらく続きますが問題はありません。
  • しっかり怒責できず残便感がある場合どうしたらいいですか。
    便の出る坐薬を使用することも可能です。
  • 便の状態を調整する薬は自己調節をしてもいいですか。
    調節していいです。
  • いつまで痛みが続きますか。
    個人差がありますが、退院後もしばらく続きます。
  • 退院後、いつまでガーゼを当てるのですか。
    浸出液が減ってきて、下着が汚れなくなるまでガーゼを当ててください。
  • 車・バイク・自転車、又仕事で長時間座るのは大丈夫ですか。
    1時間位で姿勢を変えることが望ましいです。
  • ウォシュレットはいつから使用できますか。
    自宅ならOKです。弱から始めてください。
  • 退院後、家事は出来ますか。
    家事、買い物などの日常生活は可能です。
  • 重い物は何kgまで持てますか。
    20kg位まで可能です。
  • 退院翌日から仕事復帰できますか。
    出来ますが、重労働は1週間程度療養期間が必要と思われます。
  • 激しい運動はいつから可能ですか。
    退院後2週間程してからが望ましいです。
  • 退院後、ウォーキングはできますか。
    1時間半まで大丈夫です。
  • 退院後、ランニングはできますか。
    退院後、2週間は控えてください。
  • 旅行や温泉はいつから可能ですか。
    旅行は可能です。温泉は旅行先で出血の恐れがあるので2週間以降が望ましいです。
  • 自転車はいつから乗れますか。
    痛みなければいいですが、片道15~20分程度にしてください。
  • アルコールはいつから可能ですか。
    退院後2週間してから可能です。
  • 通院間隔はどれくらいですか。
    初回は4~5日後、次から1~2週間に1回です。
  • 通院期間はどれくらいですか。
    傷によりますが、平均2ヶ月です。
  • 軟便・下痢はなぜ悪いのですか。
    傷口に便が張り付いて、痛むことと、傷の治りが悪いです。また、軟便は肛門が狭くなりすぎるためよくないです。